確定申告には、どんな必要書類があるのでしょうか。
申告書も様式がありますし、白色申告と青色申告では必要なものが違います。
確定申告の必要書類
申告書にはA、Bの様式がありますが、申告用紙Aは給与所得、公的年金所得、雑所得、配当所得がある場合に使用します。
会社員やアルバイトが医療費控除を行う時や、その他の申告をするときにはAの様式を使います。申告様式Bの方が使用範囲が広いと言えますが、事業所得、不動産所得がある場合に使用します。
給与所得者や年金受給者に必要な書類
確定申告を行わなければならない人は、
- 会社員でも年末調整されない人
- 2か所から収入がある人
- 2,000万円以上の年収の人
- 医療費が10万円以上で(年収によって異なります)医療費控除を行う人
- 住宅ローンを組む人
- 寄付をした人
- 年金の金額が一定以上の人
などです。
これらの人は、確定申告の申告書に記入するためと提出するために源泉徴収票が必要なものになります。
源泉徴収票には3種類あり、給与所得用、年金所得用、退職金用があります。
申告書類とともに添付する事が義務付けられています。
- 社会保険料控除を受けるためには、控除証明書が必要です。社会保険料は、雇用保険料、介護保険料、健康保険料、厚生年金保険料の合計額で、これらを証明する書類が社会保険料控除証明書です。
- 生命保険料控除のために必要なのは、10-11月頃に生命保険会社から送付される生命保険料控除証明書です。
- 地震保険料の控除を受けるためには、生命保険と同様に損害保険会社から送られて来るハガキが損害保険料控除証明書が必要になります。
- 医療費控除を受ける時に必要なものは、医療機関や薬局で発行された領収書の原本で、明細書を国税庁のサイトからダウンロードし作成します。必要書類が確定申告書Aで必要なものを添付します。
- 住宅ローン控除を受けるためには、初年度確定申告をする必要があります。必要書類は申告書Aで、その他に必要なものは 勤務先の源泉徴収票、 金融機関等からの住宅ローンの借入金残高証明書、土地・建物の登記簿謄本、売買契約書または建築請負契約書、マイナンバーの本人確認書類です。
個人事業主の必要書類
個人事業主の必要書類は申告用紙のBになります。会社員の申告以外の殆どで、こちらの様式になります。
個人事業主の場合は、白色申告も青色申告もこちらの申告書で、赤字の場合は「申告書第四表」も必要なものです。譲渡所得と言って譲渡された土地や建物がある場合は「申告書第三表」が必要書類です。
白色申告 ‥申告書B、収支内訳書と添付書類が必要です。
青色申告 ‥申告書B、青色申告決算書が必要です。
事業主は青色申告の場合は、税務署に事前にその旨を届け出る事になっていますので、その届け出をしていない場合は白色申告になります。
白色申告の場合
白色申告に必要な収支内訳書は、税務署で入手出来ます。また、国税庁ホームページで印刷可能ですし、「確定申告書等作成コーナー」では数字を入力しながら、税金を計算し最後にプリントアウトすることもできます。
その後税務署に提出するか郵送するかになります。また、先ほどの「確定申告書等作成コーナー」で「e-tax」で確定申告から納税までを完了する方法もあります。
参考確定申告をネットで完了できるe-Taxのメリットや申請方法
収支内訳書の記入に関しては、普段から確定申告を意識して法定帳簿を記帳する事が重要です。事業を行うと日々色々な取引があるので、まとめて一年分を一気に把握したり、整理する事もできません。そのために日頃からの帳簿への記帳が重要です。
特に初めての場合で白色申告では、帳簿付けのルールが深く決まってないので書きやすいです。法定帳簿の書式は自由で「収入金額」と「必要経費」を把握できれば良いとされています。
ですので、確定申告を見据えて法定帳簿の書式を、ある程度収支内訳書と同じ書式で書いておけば転記するだけで済みます。
更に白色申告での事業が副業の場合は、例えば会社員としての収入の源泉徴収票が必要書類となります。
青色申告の場合
白色申告に比べて手間や帳簿の付け方に勉強が必要な青色申告ですが、メリットは控除の種類が増えて節税できることや、青色申告を選択したことで控除が10万円増えます。
また、貸借対照表を作成して65万円の控除が増え、家族従業員の給料も経費として認められますし、赤字の繰り越しを翌年にする事ができます。
青色申告に必要なものは、確定申告の前に税務署に青色申告をする旨を事前に届け出ることです。青色申告の必要書類は申告用紙Bと所得税青色申告決算書で、その他に添付書類台紙もあります。
控除の内容によって異なる必要書類
確定申告での必要書類は、受ける控除の内容によって変わりますので、よく確認する事が大切です。
例えば医療費控除を受ける場合は、病院や薬局の領収書までが必要なものになります。
また、寄付金をした場合も控除を受けることができますので、寄付金の控除関係書類が必要です。
参考確定申告の医療費控除について。条件、申請期間、書き方もバッチリ!